妊娠中の生理的貧血とは?鉄や葉酸、ビタミンB12をまとめて補充!

カテゴリ:妊娠中の気になる事

記事の種類:症状

どうして妊娠中に貧血になるの?

妊娠中は、胎児への血液の供給のために血液量は通常時よりも3?4割増加します。
これにより血液が希釈され、赤血球の濃度(ヘモグロビン濃度)は妊娠20~24週頃にかけて相対的に少なくなります。
妊娠中の貧血はこの生理的な貧血が起こる傾向にあります。

しかし妊娠中に起きる貧血の殆どは鉄が不足する鉄欠乏性貧血です。
これは胎盤のトランスフェリン受容体が増加し、トランスフェリン鉄が胎盤に取り込まれてしまうためです。

他には葉酸(ビタミンB9)不足による葉酸不足性貧血、ビタミンB12不足による貧血などがあります。

どのように診断するの?

ヘモグロビン濃度の正常値は12.9~11.0g/dLです。
それよりも低くても9.0g/dL以上であれば生理的な血液希釈による貧血の範囲内になります。
しかし、もし9.0g/dL未満の場合は、要検査になります。

また、鉄欠乏時には赤血球が小さくなるという特徴があり、赤血球の大きさで鉄欠乏性貧血かそれ以外の貧血かを鑑別できます。
赤血球の大きさは平均赤血球容積(MCV)検査で調べます。
妊娠9週以降でMCVが85fL(μm3)未満であれば小球性貧血の分類となり、且つ貧血状態(ヘモグロビン濃度が11.0g/dL未満)であれば鉄欠乏性貧血となります。
また、MCVが90fL(μm3)以上であれば葉酸欠乏やビタミンB12欠乏が疑われます。

このため妊娠期の貧血については、生理的な貧血とそれ以外の(鉄や葉酸の不足など)貧血との鑑別が大切になってきます。

貧血による胎児への影響は?

貧血の場合、特に妊娠初期においては、胎児の神経管の発達に影響が及ぶ可能性があります。
代表的な疾患としては奇形症の1つである無脳症二分脊椎症があります。
胎児になる前の胎芽の期間(妊娠4~5週頃)において神経管の閉鎖障害(本来塞がるべき所がきちんと塞がらずに神経管の中身が飛び出す症状)が起きることでその後の脳や脊髄の発達が障害されます。
神経管の上部で閉鎖障害が起きた場合に無脳症、下部で起きた場合に二分脊椎症となります。

無脳症は胎児の神経系の形成が不完全な事により、頭の一部もしくは全部が欠如した状態になる症状で、約75%が死産になります。

二分脊椎症は一般的には下半身の麻痺が起こり、歩行困難などの運動障害や性機能障害になります。
思春期や大人になってから発症する場合もあります。

なお、神経管の閉鎖障害の根本原因は判明しておらず母親のビタミンA群の過剰摂取やビタミンB群の不足、遺伝子異常、糖尿病、肥満、てんかん薬などの薬物が原因として考えられています。

どうやったら防止できる?

胎芽への栄養の供給は血液を介して行われます。
妊娠特有の生理的貧血自体については予防は難しいですが、鉄や葉酸、ビタミンB12不足による貧血についてはそれらの物質を摂取することで補い、予防することが可能です。

現在では手軽に必要な栄養を補えるサプリメントが充実しており、特に妊娠初期には葉酸サプリなどを積極的に摂取することが推奨されています。
サプリも色々ありますが、もし迷ったら以下のサプリは妊婦さんの定番となっていますので間違いはないかと思います。

公開日時: 2017年12月03日  14:07:18

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