吐き気(つわり)はどうして起きるの?悪阻を緩和する方法とは?

カテゴリ:妊娠中の気になる事

記事の種類:妊娠中の症状

つわりとは

妊娠5週頃から16週頃にかけて特有の吐き気を催す症状であるつわりは、妊娠に関係するホルモンの変化が原因で起こります。

具体的にはヒト絨毛性ゴナドトロピン(妊娠後に産生され、妊娠検査の判定に使用されるホルモン)の増加が主な原因です。

つわりは経産婦よりも初産婦の方が発症率が高く、症状が重くなる傾向があります。

つわりの合併症

つわり自体は妊娠期の正常な症状であり、問題はありません。
しかし、過度な嘔吐や摂食障害により脱水や飢餓状態となった場合、深刻な合併症を発症する場合があります。

もっとも重篤な症状としてはウェルニッケ脳症があります。

ウェルニッケ脳症

ウェルニッケ脳症はビタミンB1の欠乏が原因で起こる疾患で、非常に重篤な症状を来します。
不可逆の難治性の神経障害(眼球運動障害、失調、意識障害)を発症します。

一旦生じた障害は治ることはないため、脱水や飢餓状態(糖の不足)を防止し、予防する事がもっとも大切になってきます。

悪阻と似て非なる疾患

また、つわりが悪化したのもを悪阻と呼びますが、悪阻と思い込んでいたら、悪阻と似た症状の以下の他の疾患の症状である場合があるため、注意が必要です。

  • 急性虫垂炎
  • 十二指腸潰瘍
  • 肝疾患
  • 腸閉塞

症状を緩和する方法

つわりや悪阻自体は妊娠時の正常な症状であり、上述したように妊娠時特有のホルモンの分泌により生じる症状であるため、防止する事は基本的にできません。

なお、症状を緩和する方法としては以下があります。

禁煙

悪阻は喫煙が症状を悪化させる事が分かっており、喫煙者であれば禁煙する事で緩和できる可能性があります。

もちろん妊婦にとっては喫煙はそれ以外にも低体重児や常位胎盤早期剥離などの胎児や胎児付属物への疾患を引き起こす可能性があるため、つわりとは関係なく、禁煙は必須となります。

臭いを避ける

また、つわりの時期は臭いに敏感になるため、臭いの強いものをできるだけ避けるようにしましょう。
特に妊娠すると、味や香りの好みが変わる事がよくあるため、その変化に気をつける事も大切です。

食事後の姿勢

また、胃からの逆流防止のため、食事後は横にならず上半身を90度起こして座る(座位)事や上半身を15~30度起こした姿勢(セミファウラー位)などで過ごす事も効果的です。

公開日時:2017年06月20日 19:00:33
最終更新日時:2022年03月05日 19:13:02

また、妊娠線(肉割れ)の予防には妊娠初期からの予防が大切になります。妊娠線予防クリーム選びに迷っている方は是非こちらの記事も参考にしてみてください。

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